イベントやキャンプ場から、災害時の避難所まで 仮設トイレ
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阪神地域(神戸市以外)でのトイレ対応⑤

    ■北淡町

    兵庫県北淡町(当時の人口約1万600人、現・淡路市)では、阪神・淡路大震災により死者39人、重軽傷者870人、全壊1,056棟、半壊1,219棟という大きな被害を受けた。

    ■仮設トイレの設置

    北淡町でもトイレ問題が発生し、各避難所に仮設トイレが24ヵ所に無償(70基)・有償(55基)が設置された。

    ■レンタルトイレの精算

    他方、淡路島の北淡町等では、レンタル料を支払って仮設トイレを避難所等に設営した。

    全体で125基の仮設トイレが設置された。このうち55基分は有償のレンタル契約によっていた。

    その際のレンタル料は、大便器1、小便器1のセットで「25,000円(3月)」であった。全て災害救助基金で精算し、仮設トイレも業者に引き取ってもらった(北淡町総務課の話)

    山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

    写真は、ハマネツ製 イクストイレ 非水洗タイプ 小便器 ※ドアなし [TU-iXS]

    ■北淡町

    兵庫県北淡町(当時の人口約1万600人、現・淡路市)では、阪神・淡路大震災により死者39人、重軽傷者870人、全壊1,056棟、半壊1,219棟という大きな被害を受けた。

    ■仮設トイレの設置

    北淡町でもトイレ問題が発生し、各避難所に仮設トイレが24ヵ所に無償(70基)・有償(55基)が設置された。

    ■レンタルトイレの精算

    他方、淡路島の北淡町等では、レンタル料を支払って仮設トイレを避難所等に設営した。

    全体で125基の仮設トイレが設置された。このうち55基分は有償のレンタル契約によっていた。

    その際のレンタル料は、大便器1、小便器1のセットで「25,000円(3月)」であった。全て災害救助基金で精算し、仮設トイレも業者に引き取ってもらった(北淡町総務課の話)

    山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

    写真は、ハマネツ製 イクストイレ 非水洗タイプ 小便器 ※ドアなし [TU-iXS]

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    神戸市内でのトイレ騒動の終焉

      トイレ問題に関する報道は2月に入ると、新聞や週刊誌に次々と開設付きで報じられるようになっていた。そして、3月に入ると「仮設トイレ一転、約4000基が邪魔者扱いに」と報じる記事も出た。つまり、水道が復旧すると仮設トイレは閉鎖され邪魔者になって撤去しろの声が高まったのだ。

      仮設トイレを撤去してくれ

      神戸市では、3月上旬に水道が復旧。水洗トイレが使えるようになった。すると、今度は、「仮設トイレを撤去してくれ」という要請が出はじめた。仮設トイレは多方面からの無償提供に頼っていたから提供者は引取りを拒否した。

      撤去も返却もうまくいかない。そこで、神戸市は、交通事情の悪い中、要請のあった避難所から順次撤去作業を開始した。

      撤去・回収の手順

      仮設トイレの撤去・回収の手順はどうだったか?

      貯溜型ユニットトイレの場合、まずバキューム車で便槽内のし尿を汲取って一時洗浄。「使用禁止」の張り紐で括り、トラックで回収した。

      組立式仮設トイレは、便槽の汲取り掃除を済ませて一ヵ所に集め、幌の覆いやパイプを分解。

      鉄は再利用に回し、可燃物は焼却処分をした。

      お金がかかった

      では、ユニット型仮設トイレ約500基はどこに移転したか?

      それらは便槽の汲取り掃除を終えてから、市街地内に適当な収納場所がないため、北区の長尾山に仮置き場をつくり集結保管した。こうした作業費は3000万円以上にのぼったという。

      ちなみに、水道や下水道の復旧によって消毒を要するトイレは4月には16ヵ所に大幅に減少。8月末現在では2ヵ所になった。

      山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

      写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (給水タンク別途) [TU-iXFUW]

       

      トイレ問題に関する報道は2月に入ると、新聞や週刊誌に次々と開設付きで報じられるようになっていた。そして、3月に入ると「仮設トイレ一転、約4000基が邪魔者扱いに」と報じる記事も出た。つまり、水道が復旧すると仮設トイレは閉鎖され邪魔者になって撤去しろの声が高まったのだ。

      仮設トイレを撤去してくれ

      神戸市では、3月上旬に水道が復旧。水洗トイレが使えるようになった。すると、今度は、「仮設トイレを撤去してくれ」という要請が出はじめた。仮設トイレは多方面からの無償提供に頼っていたから提供者は引取りを拒否した。

      撤去も返却もうまくいかない。そこで、神戸市は、交通事情の悪い中、要請のあった避難所から順次撤去作業を開始した。

      撤去・回収の手順

      仮設トイレの撤去・回収の手順はどうだったか?

      貯溜型ユニットトイレの場合、まずバキューム車で便槽内のし尿を汲取って一時洗浄。「使用禁止」の張り紐で括り、トラックで回収した。

      組立式仮設トイレは、便槽の汲取り掃除を済ませて一ヵ所に集め、幌の覆いやパイプを分解。

      鉄は再利用に回し、可燃物は焼却処分をした。

      お金がかかった

      では、ユニット型仮設トイレ約500基はどこに移転したか?

      それらは便槽の汲取り掃除を終えてから、市街地内に適当な収納場所がないため、北区の長尾山に仮置き場をつくり集結保管した。こうした作業費は3000万円以上にのぼったという。

      ちなみに、水道や下水道の復旧によって消毒を要するトイレは4月には16ヵ所に大幅に減少。8月末現在では2ヵ所になった。

      山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

      写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (給水タンク別途) [TU-iXFUW]

       

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      家庭でのトイレと水騒動

        神戸は今まであまり大きな地震災難に遭遇しなかった。だから、いざというときの予備知識がなかったが、被災した人たちはあの震災のときにそれぞれに工夫していたようだ。

        阪神・淡路大震災の後、神戸市須磨区在住の敏子さんは、避難所支援のボランティアをしていた。そのときに、大勢の主婦らから水・トイレ・風呂・洗顔などに実際に困った話を聞いていた。

        神戸市の西部地域は地震による被災の程度は軽かった。が、一般家庭でもトイレ問題は深刻だったようだ。

        やはり、震災時には住民それぞれが知恵をしぼって、窮すれば何とかで工夫することが大事だ。何でもかでも、これをやれ、あれをやれ、と行政にばかり頼るのではなくて、とっさのときに最小限どういう形で何をすべきかは神戸の人はこの震災で身に付いたのではないか・・・・・・、と田中さんは筆者あての手紙の中で語っていた。

        神戸市民は皆水洗トイレが当たり前のように思っていたから、自宅にいた人誰もが水洗トイレの用水にも排泄場所にも困っていた。

        1月17日に地震動がおさまったころに、西区の主婦は、隣の家に東京から引越して来た地震経験のある奥さんから、「すぐにお風呂に水を一杯に張りなさい」とアドバイスされて早速風呂に水を一杯にした。3、4日はその水を水洗トイレに使ったという。

        また、垂水区のある主婦は、海水を汲んできて水洗トイレに流したとか、炊事の残り水を溜めておいてトイレに使ったという。学校にプールの水をもらいに行った人、公園の水を汲みに行った人のほか、溝を流れる雨水を汲み置きした人などもいた。須磨区のある主婦は、小用便器を2、3回使用し、まとめて水を流すようにしていたという。

        一方、急場の知恵をはたらかせてトイレ対策をした人も多い。須磨区の主婦は、大勢の客が入ってきたから水洗トイレが間に合わず、庭のマンホールを開けて板を渡し周りをシートで囲ってトイレにしたという。まさに「マンホールトイレ」の個人版であった。あるいは、垂水区の主婦は、家のペットの猫の用便に使っている化学砂を自宅のトイレで試してみたら、すぐに固まって臭気もないことがわかったというので、薬局に買いに行ったらたくさん置いてあったから買い置きしたとのことだ。

        また、風呂にも困ったが、「もらい風呂」というのがあった。須磨区の主婦は、近所にお風呂を借りに行ってその際にトイレもすませたという。垂水区の主婦は、トイレを控えるために飲食を減らし、トイレのときは外出してすませていたというが、乗用車で遠出して温泉に行き、そこで風呂とトイレをすませたという。

        本当に悲惨な妊婦の話がある。ある垂水区の妊婦は、地震の2日前に病院で出産したが、断水になったら、「水は各自で確保して」と言われた。ご主人が給水車に4時間も並んで水を運んだ。ところが、病院のトイレとなると、血で汚れていて使用する気にならない。ギリギリまでトイレに行くのを我慢したという。

        内部障害者のため人工肛門を付けた76歳の女性の話もある。彼女は、学校避難所にいて処置用のガーゼが入手できなかったから、処理するのに困って古着を切って代用したという。また、人目につくところでは処置しにくくて、トイレに行かないように食事を減らした。そのため、栄養障害を起こしてしまったという。兵庫区の主婦の証言である。

        須磨区の主婦は、水洗トイレが使えないので、ポリバケツにビニール袋を被せて新聞紙を敷いた上に用を足して、よく包み込んでゴミ容器にまとめて何重にも包んで生ゴミとして「ゴミ収集車」に出したという。

        新聞紙は、糞便の処理にいろいろと約に立ったようだ。「今までは捨てるか廃品回収に全部出していたが、これからはある程度備蓄しておくことにした」という(東灘区主婦)。あるいは、兵庫区のある主婦は、水が十分に使えない上に配水管のヒビ割れに汚物が詰まって溢れ出した。そこで、新聞紙やボロ布で手づかみして汚物を取り出したという。し尿や糞便の臭気には悩まされるが、芳香剤が大変役に立ったとは東灘区の主婦の話だ。

        どの主婦も「水洗トイレは当たり前ではない」という危機感を持っていて「これからは、地震に限らず災害でトイレが使用できないときの対応を考えなければならないと思った」と話していた。

        また、トイレットペーパー、生理用品、ガーゼが手に入らず困ったという声が多かった。

        山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

        写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (陶器便器) [TU-iXF4W]

        神戸は今まであまり大きな地震災難に遭遇しなかった。だから、いざというときの予備知識がなかったが、被災した人たちはあの震災のときにそれぞれに工夫していたようだ。

        阪神・淡路大震災の後、神戸市須磨区在住の敏子さんは、避難所支援のボランティアをしていた。そのときに、大勢の主婦らから水・トイレ・風呂・洗顔などに実際に困った話を聞いていた。

        神戸市の西部地域は地震による被災の程度は軽かった。が、一般家庭でもトイレ問題は深刻だったようだ。

        やはり、震災時には住民それぞれが知恵をしぼって、窮すれば何とかで工夫することが大事だ。何でもかでも、これをやれ、あれをやれ、と行政にばかり頼るのではなくて、とっさのときに最小限どういう形で何をすべきかは神戸の人はこの震災で身に付いたのではないか・・・・・・、と田中さんは筆者あての手紙の中で語っていた。

        神戸市民は皆水洗トイレが当たり前のように思っていたから、自宅にいた人誰もが水洗トイレの用水にも排泄場所にも困っていた。

        1月17日に地震動がおさまったころに、西区の主婦は、隣の家に東京から引越して来た地震経験のある奥さんから、「すぐにお風呂に水を一杯に張りなさい」とアドバイスされて早速風呂に水を一杯にした。3、4日はその水を水洗トイレに使ったという。

        また、垂水区のある主婦は、海水を汲んできて水洗トイレに流したとか、炊事の残り水を溜めておいてトイレに使ったという。学校にプールの水をもらいに行った人、公園の水を汲みに行った人のほか、溝を流れる雨水を汲み置きした人などもいた。須磨区のある主婦は、小用便器を2、3回使用し、まとめて水を流すようにしていたという。

        一方、急場の知恵をはたらかせてトイレ対策をした人も多い。須磨区の主婦は、大勢の客が入ってきたから水洗トイレが間に合わず、庭のマンホールを開けて板を渡し周りをシートで囲ってトイレにしたという。まさに「マンホールトイレ」の個人版であった。あるいは、垂水区の主婦は、家のペットの猫の用便に使っている化学砂を自宅のトイレで試してみたら、すぐに固まって臭気もないことがわかったというので、薬局に買いに行ったらたくさん置いてあったから買い置きしたとのことだ。

        また、風呂にも困ったが、「もらい風呂」というのがあった。須磨区の主婦は、近所にお風呂を借りに行ってその際にトイレもすませたという。垂水区の主婦は、トイレを控えるために飲食を減らし、トイレのときは外出してすませていたというが、乗用車で遠出して温泉に行き、そこで風呂とトイレをすませたという。

        本当に悲惨な妊婦の話がある。ある垂水区の妊婦は、地震の2日前に病院で出産したが、断水になったら、「水は各自で確保して」と言われた。ご主人が給水車に4時間も並んで水を運んだ。ところが、病院のトイレとなると、血で汚れていて使用する気にならない。ギリギリまでトイレに行くのを我慢したという。

        内部障害者のため人工肛門を付けた76歳の女性の話もある。彼女は、学校避難所にいて処置用のガーゼが入手できなかったから、処理するのに困って古着を切って代用したという。また、人目につくところでは処置しにくくて、トイレに行かないように食事を減らした。そのため、栄養障害を起こしてしまったという。兵庫区の主婦の証言である。

        須磨区の主婦は、水洗トイレが使えないので、ポリバケツにビニール袋を被せて新聞紙を敷いた上に用を足して、よく包み込んでゴミ容器にまとめて何重にも包んで生ゴミとして「ゴミ収集車」に出したという。

        新聞紙は、糞便の処理にいろいろと約に立ったようだ。「今までは捨てるか廃品回収に全部出していたが、これからはある程度備蓄しておくことにした」という(東灘区主婦)。あるいは、兵庫区のある主婦は、水が十分に使えない上に配水管のヒビ割れに汚物が詰まって溢れ出した。そこで、新聞紙やボロ布で手づかみして汚物を取り出したという。し尿や糞便の臭気には悩まされるが、芳香剤が大変役に立ったとは東灘区の主婦の話だ。

        どの主婦も「水洗トイレは当たり前ではない」という危機感を持っていて「これからは、地震に限らず災害でトイレが使用できないときの対応を考えなければならないと思った」と話していた。

        また、トイレットペーパー、生理用品、ガーゼが手に入らず困ったという声が多かった。

        山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

        写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (陶器便器) [TU-iXF4W]

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        神戸市内の避難所トイレ消毒作戦③

          なぜ疫病が発生しなかったかーその理由を藤澤てい子さん(前出)は、厳寒期の震災、手指やトイレ等の薬剤消毒の徹底のほか、次の5点をあげた。

          ①衛星課防疫班が消毒・管理巡回し保健婦・看護職が巡回して問題点を早期に解決したこと

          ②各自の持ち込み食料が少なく食べ残し等の熱処理を実施するように巡回点検し指導したこと

          ③市民レベルの衛生知識が高かったこと

          ④避難所のリーダーやチェック作業支援のボランティアたちの質が高かったこと

          ⑤救護所が多数設置され早期診断・治療が実施されたこと

          ⑥仮設トイレに消毒剤を投入し、状況によって使用薬剤を変更しハエの発生防止や消臭に努めたこと。

          いずれも季節に関係なくきめ細かく実行すべき事柄であったが、東灘保健所は奮闘した。

          なお、公園等の仮設トイレは汚れが目立った。清掃管理や汲取り作業、さらには仮設トイレの撤収が円滑に進まなかったからだ。

          また、下水管の破損・詰まりによってマンション・民家の下水管が汚水溢流を起こしたが、直接の対応は下水道局で行った。悪臭・消毒に関する相談は約10件程度と少なかった。

          山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

          写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 和式 [TU-iXWH]

          なぜ疫病が発生しなかったかーその理由を藤澤てい子さん(前出)は、厳寒期の震災、手指やトイレ等の薬剤消毒の徹底のほか、次の5点をあげた。

          ①衛星課防疫班が消毒・管理巡回し保健婦・看護職が巡回して問題点を早期に解決したこと

          ②各自の持ち込み食料が少なく食べ残し等の熱処理を実施するように巡回点検し指導したこと

          ③市民レベルの衛生知識が高かったこと

          ④避難所のリーダーやチェック作業支援のボランティアたちの質が高かったこと

          ⑤救護所が多数設置され早期診断・治療が実施されたこと

          ⑥仮設トイレに消毒剤を投入し、状況によって使用薬剤を変更しハエの発生防止や消臭に努めたこと。

          いずれも季節に関係なくきめ細かく実行すべき事柄であったが、東灘保健所は奮闘した。

          なお、公園等の仮設トイレは汚れが目立った。清掃管理や汲取り作業、さらには仮設トイレの撤収が円滑に進まなかったからだ。

          また、下水管の破損・詰まりによってマンション・民家の下水管が汚水溢流を起こしたが、直接の対応は下水道局で行った。悪臭・消毒に関する相談は約10件程度と少なかった。

          山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

          写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 和式 [TU-iXWH]

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          神戸市内の避難所トイレ消毒作戦②

            消毒には「クレゾール作戦」を実施した。あの懐かしい強烈な臭い。これがかえって住民に清潔感と安心感を与えた。東灘保健所は、次のような消毒薬剤を使って防疫作業をした。

             

            1月22日 便所の消毒薬にクレゾール石鹸液を使用

            2月11日 仮設トイレに消臭剤を投入(週1回、3月から週2回)

            2月1日 トイレ用消臭スプレーを配布

            3月22日 ハエの発生予防に発砲錠(フェンチオン5%)を試行投入(週1回)

            5月1日 オルン剤による消毒方法に変更

            5月15日 クレゾールと殺虫剤(クロルピリオスメチル10%乳剤)の混合液による方法に変更

             

            山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

            写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 小便器 ※ドアなし [TU-iXSH]

             

            消毒には「クレゾール作戦」を実施した。あの懐かしい強烈な臭い。これがかえって住民に清潔感と安心感を与えた。東灘保健所は、次のような消毒薬剤を使って防疫作業をした。

             

            1月22日 便所の消毒薬にクレゾール石鹸液を使用

            2月11日 仮設トイレに消臭剤を投入(週1回、3月から週2回)

            2月1日 トイレ用消臭スプレーを配布

            3月22日 ハエの発生予防に発砲錠(フェンチオン5%)を試行投入(週1回)

            5月1日 オルン剤による消毒方法に変更

            5月15日 クレゾールと殺虫剤(クロルピリオスメチル10%乳剤)の混合液による方法に変更

             

            山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

            写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 小便器 ※ドアなし [TU-iXSH]

             

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            神戸市内の避難所トイレ消毒作戦①

              寒さの厳しい冬季だったとはいえ、電線性疾患が発生しなかったのは単なる偶然ではない。

              保健所は、被災住民の健康インフラを預かっている立場からも、神戸市の保健所はきめ細かく避難所等のトイレ消毒を実施していた。

              つまり、阪神・淡路大震災においては保健所がトイレの衛生管理を担った。

              神戸市東灘保健所の保健婦(当時)藤澤てい子さんと石井昌生所長(当時)の体験談を整理すると次のようになる。

              激震の後、東灘区内全域で水道が断水。水洗トイレの使用が不可能となり、避難所のほかターミナルや公園に、無償支援の仮設トイレが設置された。1月末現在で99ヵ所629基(1月21日現在では130基)。これに対して毎日1回の巡回消毒を行った。管理不良で自主消毒が不十分な避難所(11ヵ所)のほか、避難所以外の公衆便所や仮設便所(55ヵ所)でも実施した。

              消毒は、地震発生後6日経った1月22日から各地域の保健所が徹底的に実施した。神戸市内の学校等避難所全ての仮設トイレや学校・公園等の既設トイレ施設や便器等に及んだ。

              山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

              写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 洋式 [TU-iXWH]

              寒さの厳しい冬季だったとはいえ、電線性疾患が発生しなかったのは単なる偶然ではない。

              保健所は、被災住民の健康インフラを預かっている立場からも、神戸市の保健所はきめ細かく避難所等のトイレ消毒を実施していた。

              つまり、阪神・淡路大震災においては保健所がトイレの衛生管理を担った。

              神戸市東灘保健所の保健婦(当時)藤澤てい子さんと石井昌生所長(当時)の体験談を整理すると次のようになる。

              激震の後、東灘区内全域で水道が断水。水洗トイレの使用が不可能となり、避難所のほかターミナルや公園に、無償支援の仮設トイレが設置された。1月末現在で99ヵ所629基(1月21日現在では130基)。これに対して毎日1回の巡回消毒を行った。管理不良で自主消毒が不十分な避難所(11ヵ所)のほか、避難所以外の公衆便所や仮設便所(55ヵ所)でも実施した。

              消毒は、地震発生後6日経った1月22日から各地域の保健所が徹底的に実施した。神戸市内の学校等避難所全ての仮設トイレや学校・公園等の既設トイレ施設や便器等に及んだ。

              山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

              写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 洋式 [TU-iXWH]

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              神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑪

                避難所生活のルールづくり

                摩耶小学校でのこと。季節が冬場だから電気が通じると、電熱器やホットプレート等を外から持ってきて使うため、ヒューズがポンポン切れて直すに直せない状態となり困った。たばこを吸う場所を決めても、平気で教室でたばこを吸う人が多く、トラブルも多くて困った。

                学校側としては、施設管理の立場で困るのはトイレと火事だ。「とにかくメドが立つまでは避難生活がつづくのだから、生活上の約束事(ルール)を皆さんで決めてほしい」と伝えた。

                ①トイレの掃除をきちんとやる。

                ②火気に注意する。

                同小学校の小笠原教頭(前出)は、「この二つを絶対に守って欲しい。後のことは自治会にまかせるからルールを守って欲しい」という話をして、自治会に生活ルールを作ってもらった。

                山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 兼用和式 [TU-iXJH]

                避難所生活のルールづくり

                摩耶小学校でのこと。季節が冬場だから電気が通じると、電熱器やホットプレート等を外から持ってきて使うため、ヒューズがポンポン切れて直すに直せない状態となり困った。たばこを吸う場所を決めても、平気で教室でたばこを吸う人が多く、トラブルも多くて困った。

                学校側としては、施設管理の立場で困るのはトイレと火事だ。「とにかくメドが立つまでは避難生活がつづくのだから、生活上の約束事(ルール)を皆さんで決めてほしい」と伝えた。

                ①トイレの掃除をきちんとやる。

                ②火気に注意する。

                同小学校の小笠原教頭(前出)は、「この二つを絶対に守って欲しい。後のことは自治会にまかせるからルールを守って欲しい」という話をして、自治会に生活ルールを作ってもらった。

                山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 兼用和式 [TU-iXJH]

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                神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑩

                  自治会結成のきっかけはトイレ掃除

                  震災直後、全て教職員が物資の搬送、分配、食事の手配をやっていた。避難住民による自治会結成のきっかけがトイレ掃除といったケースが多かった。

                  摩耶小学校には避難者が200~300人いた。「てんこ盛り」状態のトイレ。これを教職員が1日3、4回掃除していた。これを避難者が見ていた。

                  「これではいかん。先生にばかりトイレ掃除させてはいかん。皆で何とかしよう」避難者の声が上がった。

                  校舎の各階で話し合い、トイレ用水の水汲み、ゴミの扱い、トイレ清掃等の約束事を決めた。

                  これがきっかけとなり自治会組織ができた。トイレ掃除は女性がやり、救援物資を選ぶのは男性がやるというように役割分担も明確になっていった。

                  山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                  イクストイレ

                  写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (給水タンク別途) [TU-iXFUW]

                  自治会結成のきっかけはトイレ掃除

                  震災直後、全て教職員が物資の搬送、分配、食事の手配をやっていた。避難住民による自治会結成のきっかけがトイレ掃除といったケースが多かった。

                  摩耶小学校には避難者が200~300人いた。「てんこ盛り」状態のトイレ。これを教職員が1日3、4回掃除していた。これを避難者が見ていた。

                  「これではいかん。先生にばかりトイレ掃除させてはいかん。皆で何とかしよう」避難者の声が上がった。

                  校舎の各階で話し合い、トイレ用水の水汲み、ゴミの扱い、トイレ清掃等の約束事を決めた。

                  これがきっかけとなり自治会組織ができた。トイレ掃除は女性がやり、救援物資を選ぶのは男性がやるというように役割分担も明確になっていった。

                  山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                  イクストイレ

                  写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (給水タンク別途) [TU-iXFUW]

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                  神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑨

                    トイレ清掃のできる子どもに

                    小林裕子教頭(前出)は、「学校教育の中で男子にもきちんとトイレ掃除当番を担わせていくことが必要だ」と言う。

                    「リーダーがいなくてもトイレ掃除をきちんとやっていける教育が必要だ。本物の子どもたちを育てていかなければならない。」

                    いくら仮設トイレがたくさん来ても、現状としては清掃をきちんとやらないとどうにもならないからだ。

                    山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                    イクストイレ

                    写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (陶器便器) [TU-iXF4W]

                    トイレ清掃のできる子どもに

                    小林裕子教頭(前出)は、「学校教育の中で男子にもきちんとトイレ掃除当番を担わせていくことが必要だ」と言う。

                    「リーダーがいなくてもトイレ掃除をきちんとやっていける教育が必要だ。本物の子どもたちを育てていかなければならない。」

                    いくら仮設トイレがたくさん来ても、現状としては清掃をきちんとやらないとどうにもならないからだ。

                    山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                    イクストイレ

                    写真は、ハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 (陶器便器) [TU-iXF4W]

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                    神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑧

                      学校という避難生活の場

                      初期は教師が動いた

                      震災避難生活の初期段階では、教師が動かざるを得なかった。前出の山口登教頭が語った。

                      「生活上のトラブル、病人の世話、施設の管理、トイレ清掃、生徒に対する教育(授業)、生活の安否確認、救援物資の配付、痴呆性老人の世話、赤ちゃんのオムツやミルクの手配など何でも教師たちがやった。」

                      弱者に配慮

                      摩耶小学校では、小笠原教頭(前出)が、いろいろと弱者に配慮した。学校避難所には肢体不自由の子どもや大人たちには最初は保健室に入ってもらった。落ち着いてからは他の避難者と一緒に生活してもらった。とにかく、介助の都合もあって高齢者と障害者は一階に入ってもらうことを優先した。

                      目の不自由な夫婦がどうしても部屋(教室)に入らないと言われて廊下で生活していた。車イスの子どもについては、摩耶小学校には下半身不随の子ども用のトイレを設置していたからこれを優先的に使用してもらった。

                      山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                      イクストイレ

                      写真はハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 兼用和式 [TU-iXF4]

                      学校という避難生活の場

                      初期は教師が動いた

                      震災避難生活の初期段階では、教師が動かざるを得なかった。前出の山口登教頭が語った。

                      「生活上のトラブル、病人の世話、施設の管理、トイレ清掃、生徒に対する教育(授業)、生活の安否確認、救援物資の配付、痴呆性老人の世話、赤ちゃんのオムツやミルクの手配など何でも教師たちがやった。」

                      弱者に配慮

                      摩耶小学校では、小笠原教頭(前出)が、いろいろと弱者に配慮した。学校避難所には肢体不自由の子どもや大人たちには最初は保健室に入ってもらった。落ち着いてからは他の避難者と一緒に生活してもらった。とにかく、介助の都合もあって高齢者と障害者は一階に入ってもらうことを優先した。

                      目の不自由な夫婦がどうしても部屋(教室)に入らないと言われて廊下で生活していた。車イスの子どもについては、摩耶小学校には下半身不随の子ども用のトイレを設置していたからこれを優先的に使用してもらった。

                      山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                      イクストイレ

                      写真はハマネツ製 イクストイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 兼用和式 [TU-iXF4]

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                      神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑦

                        学校には緊急用水システムが必要

                        一時的であれ、水洗トイレをきちんときれいに流すには、校舎の上階のトイレに用水を給水する緊急時のシステムを作っておくべきだ。何千人という避難者を学校が一挙に抱えると、仮設トイレが搬入されるまで待てない。学校を避難所として設定していくのであれば、非常用飲料水やトイレ用水等を給水するシステムを作って、一時的に自立的に対応していけるようにしておくべきだ(山口登・前出)。

                        山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                        写真は、小型車載トイレ 「のせるくん」 ポンプ式簡易水洗タイプ [GX-QT]

                        学校には緊急用水システムが必要

                        一時的であれ、水洗トイレをきちんときれいに流すには、校舎の上階のトイレに用水を給水する緊急時のシステムを作っておくべきだ。何千人という避難者を学校が一挙に抱えると、仮設トイレが搬入されるまで待てない。学校を避難所として設定していくのであれば、非常用飲料水やトイレ用水等を給水するシステムを作って、一時的に自立的に対応していけるようにしておくべきだ(山口登・前出)。

                        山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                        写真は、小型車載トイレ 「のせるくん」 ポンプ式簡易水洗タイプ [GX-QT]

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                        神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑥

                          トイレ用水の問題

                          プールの水や金魚の池の水も使った

                          本山南中学校では、震災3日目から中学校のプールの水(総容量約350トン)をトイレの糞尿を流す用水として使いはじめた。が、洗濯にも使ったため水量が激減。2日間しかもたなかった。

                          当初、教師たちがせっせと水を運んでトイレ掃除をした。その後水道が通じるまでの1ヶ月間、毎日教員と一部の避難住民が四六時中トイレに水を運んだ。

                          一方、吾妻小学校では、屋上プールの配水管が破壊して、プールには一滴の水もなかった。そこで子どもたちが飼っていた金魚の池の水を皆でトイレに運んで乗り切った。

                          山口教頭(前出)は、「校庭に池のあった学校とそうでない学校ではトイレ用水の対応が違っていたようだ」と語っていた。

                          山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                          写真は、日野興業 製 仮設トイレ 非水洗タイプ 小便器 [GX-BKP]

                          トイレ用水の問題

                          プールの水や金魚の池の水も使った

                          本山南中学校では、震災3日目から中学校のプールの水(総容量約350トン)をトイレの糞尿を流す用水として使いはじめた。が、洗濯にも使ったため水量が激減。2日間しかもたなかった。

                          当初、教師たちがせっせと水を運んでトイレ掃除をした。その後水道が通じるまでの1ヶ月間、毎日教員と一部の避難住民が四六時中トイレに水を運んだ。

                          一方、吾妻小学校では、屋上プールの配水管が破壊して、プールには一滴の水もなかった。そこで子どもたちが飼っていた金魚の池の水を皆でトイレに運んで乗り切った。

                          山口教頭(前出)は、「校庭に池のあった学校とそうでない学校ではトイレ用水の対応が違っていたようだ」と語っていた。

                          山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                          写真は、日野興業 製 仮設トイレ 非水洗タイプ 小便器 [GX-BKP]

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                          神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱⑤

                            トイレ空間をホッとする空間に

                            山口教頭は、さらにトイレについて次のように語っている。

                            「トイレをきれいにすることを学校避難所を運営するバロメーターの1つにした。」

                            「校内にいる約2000人の避難者の精神的な安定を図ろうとすると、どこか一ヵ所でも常にきれいにしておく必要がある。」

                            「安心のできる『個室』といえば、避難所では『トイレという空間』しかない。プライバシーも確保できてホッとしたい場所。トイレ空間をそういう場所にしたいと考えた。」

                            山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                             

                            写真は、日野興業 製 仮設トイレ 非水洗タイプ 洋式 [GX-WKP]

                            トイレ空間をホッとする空間に

                            山口教頭は、さらにトイレについて次のように語っている。

                            「トイレをきれいにすることを学校避難所を運営するバロメーターの1つにした。」

                            「校内にいる約2000人の避難者の精神的な安定を図ろうとすると、どこか一ヵ所でも常にきれいにしておく必要がある。」

                            「安心のできる『個室』といえば、避難所では『トイレという空間』しかない。プライバシーも確保できてホッとしたい場所。トイレ空間をそういう場所にしたいと考えた。」

                            山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                             

                            写真は、日野興業 製 仮設トイレ 非水洗タイプ 洋式 [GX-WKP]

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                            神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱④

                              側溝もトイレになり砂場がし尿で汚染

                              吾妻小学校でも、グランドの端の「側溝」を跨いでするトイレに使った。1月19日午後8時半までは停電で真っ暗だったから、側溝は排便行為を人に見られる率が少ない恰好の場所だったのだ。特に、体育倉庫の裏が目隠しになっていて誰にも見られない場所だった。ここは「トイレ銀座通り」と呼んで人気抜群だった。

                              吾妻小学校の山口教頭(当時)は語っていた。

                              「この側溝から糞便が砂場に流れ込んで不衛生になった。防疫対策のため砂は後で全部捨ててもらって入れ替えた。が、砂の捨て場に困って、結局、花壇に捨てました。」

                              山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                              写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 小便器 [GX-BQP]

                              側溝もトイレになり砂場がし尿で汚染

                              吾妻小学校でも、グランドの端の「側溝」を跨いでするトイレに使った。1月19日午後8時半までは停電で真っ暗だったから、側溝は排便行為を人に見られる率が少ない恰好の場所だったのだ。特に、体育倉庫の裏が目隠しになっていて誰にも見られない場所だった。ここは「トイレ銀座通り」と呼んで人気抜群だった。

                              吾妻小学校の山口教頭(当時)は語っていた。

                              「この側溝から糞便が砂場に流れ込んで不衛生になった。防疫対策のため砂は後で全部捨ててもらって入れ替えた。が、砂の捨て場に困って、結局、花壇に捨てました。」

                              山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                              写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 小便器 [GX-BQP]

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                              神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱③

                                グランドも側溝も糞便だらけ

                                本山南中学校では、震災当日8時半頃に学校に到着すると、学校の鍵は開けられ、保健室には遺体が5体ほど置いてあった。避難住民がガラスを割って校舎内に入り、けがの治療に使ったのか、保健室の治療薬がなくなっていた。体育館も校舎内の教室も避難所で一杯になっていて、机もいすも勝手に外に出されていた。

                                校舎内の教室も避難者で一杯になっていて、机もいすも勝手に外に出されていた。

                                校舎内の水洗トイレの便器は「便のてんこ盛り」。グランドでは避難住民が「素掘りの穴」を造り排便していた。グランドに張ったテントとテントの間にも平気で排便したから、たばこの吸い殻のようにうんこが落ちていた。これを教職員たちが拾って回った。側溝も全て「即席のトイレ」になりうんこだらけ。

                                校舎の壁際も同様であった。

                                同中学校の教師たちは当時を回顧して言った。

                                「トイレに関して、避難住民は『どうでもいいや』という態度だった。排便無秩序状態だった。」

                                「住民たちはちらかっている糞便を気にするという風ではなかった。」

                                「オガクズをかけたり、新聞紙に包んで埋めたり、始末しはじめたのは後になってからですよ。」

                                山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 [GX-WCP]

                                グランドも側溝も糞便だらけ

                                本山南中学校では、震災当日8時半頃に学校に到着すると、学校の鍵は開けられ、保健室には遺体が5体ほど置いてあった。避難住民がガラスを割って校舎内に入り、けがの治療に使ったのか、保健室の治療薬がなくなっていた。体育館も校舎内の教室も避難所で一杯になっていて、机もいすも勝手に外に出されていた。

                                校舎内の教室も避難者で一杯になっていて、机もいすも勝手に外に出されていた。

                                校舎内の水洗トイレの便器は「便のてんこ盛り」。グランドでは避難住民が「素掘りの穴」を造り排便していた。グランドに張ったテントとテントの間にも平気で排便したから、たばこの吸い殻のようにうんこが落ちていた。これを教職員たちが拾って回った。側溝も全て「即席のトイレ」になりうんこだらけ。

                                校舎の壁際も同様であった。

                                同中学校の教師たちは当時を回顧して言った。

                                「トイレに関して、避難住民は『どうでもいいや』という態度だった。排便無秩序状態だった。」

                                「住民たちはちらかっている糞便を気にするという風ではなかった。」

                                「オガクズをかけたり、新聞紙に包んで埋めたり、始末しはじめたのは後になってからですよ。」

                                山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 [GX-WCP]

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                                神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱②

                                  避難所無秩序状態とトイレ問題

                                  トイレ掃除

                                  六甲小学校でも早朝から被災した多くの住民が学校内に避難して来た。「体育館を開けて欲しい」と言われ鍵を開けた。グランドにいた住民が一斉にトイレに駆け込んだ。体育館の水洗トイレも校舎内の水洗トイレ(便器)もたちまち「便のてんこ盛り」の状態になった。

                                  「てんこ盛り」となった便器の清掃は当初は先生たちが行った。避難所では、便を出してトイレを使った後、流す水をプールに自分たちでは汲みに行かない、自分の後始末をしないという人が多くいた。

                                  「人手と根気と道具がいる」これがトイレ掃除をした先生たちの感想だった。六甲小学校教頭(当時)の小林裕子先生は言う。

                                  「トイレ掃除なんかできるか、という態度がもろに見えてました。」

                                  しばらくすると、仮設トイレでの「出し逃げ」状態もあったと言う。

                                  山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                  写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 [GX-WQP]

                                  避難所無秩序状態とトイレ問題

                                  トイレ掃除

                                  六甲小学校でも早朝から被災した多くの住民が学校内に避難して来た。「体育館を開けて欲しい」と言われ鍵を開けた。グランドにいた住民が一斉にトイレに駆け込んだ。体育館の水洗トイレも校舎内の水洗トイレ(便器)もたちまち「便のてんこ盛り」の状態になった。

                                  「てんこ盛り」となった便器の清掃は当初は先生たちが行った。避難所では、便を出してトイレを使った後、流す水をプールに自分たちでは汲みに行かない、自分の後始末をしないという人が多くいた。

                                  「人手と根気と道具がいる」これがトイレ掃除をした先生たちの感想だった。六甲小学校教頭(当時)の小林裕子先生は言う。

                                  「トイレ掃除なんかできるか、という態度がもろに見えてました。」

                                  しばらくすると、仮設トイレでの「出し逃げ」状態もあったと言う。

                                  山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                  写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 洋式 [GX-WQP]

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                                  神戸市内の学校避難所でのトイレ混乱①

                                    阪神・淡路大震災では、震災直後からあちこちの学校(避難所)でトイレ問題が発生していた。

                                    避難所になった小中学校の先生たちは、被災者のお世話を細々としながら、何を見、何を感じたか・・・。

                                    神戸市内の学校避難所で起こった問題について、一年後に自治省消防庁(当時)の「震災時のトイレ対策のあり方に関する調査研究委員会」のメンバーが神戸でヒアリングを行った。避難所を運営した学校の先生たちの体験談の中からトイレ生活危機管理の知恵が浮かんでくる。

                                    山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                    写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 和式 [GX-AQP]

                                    阪神・淡路大震災では、震災直後からあちこちの学校(避難所)でトイレ問題が発生していた。

                                    避難所になった小中学校の先生たちは、被災者のお世話を細々としながら、何を見、何を感じたか・・・。

                                    神戸市内の学校避難所で起こった問題について、一年後に自治省消防庁(当時)の「震災時のトイレ対策のあり方に関する調査研究委員会」のメンバーが神戸でヒアリングを行った。避難所を運営した学校の先生たちの体験談の中からトイレ生活危機管理の知恵が浮かんでくる。

                                    山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                    写真は、日野興業 製 仮設トイレ ポンプ式簡易水洗タイプ 和式 [GX-AQP]

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                                    神戸市環境局の緊急トイレ対応⑤

                                      反省

                                      ライフライン完備の近代都市を直撃した大地震。戦後初めての震災トイレ対応を担当した神戸市環境局高松事業所でトイレ混乱の指揮をとった大下昌宏課長(当時)は語った。

                                      「災害の現場では、緊急対応する職員には、「頭の切替え」が必要だ。平常時のルール感覚より非常時の感覚を優先し臨機応変の対応をすることだ。『今、何が必要か』という研ぎ澄まされた判断と行動力が求められる。」

                                      大下氏は、当時、「災害用仮設トイレの置き場(オープンスペース)を確保するべきだ」と指摘し、さらに次の点も今後の課題として指摘している。

                                      「仮置き場の条件」は、①仮設トイレスムースな受渡しのため関係事務所から近いこと、②搬入車両として10トン車が入る進入路があること、③地盤が平坦で水はけが良く地盤が固いこと、④ユニット式仮設トイレも調達するので大きな面積を必要とすること、⑤組立式仮設トイレ等を収納している段ボール箱には雨露から保護するための屋根が必要とすること、⑥仮設トイレを管理する囲いがあることなど。

                                      他方、災害用仮設トイレの不足情報や汲取り情報も伝達がマチマチだった。この点について、彼は次のように指摘した。

                                      「震災時には県、市、ボランティア等の役割分担が大事だ。人手のない中で彼らが同じことを重複して実施するのは、無駄になる。阪神・淡路大震災では、各避難所をパトロールする際に、県と市とボランティアが独自に同じ行動をとり、同じような内容を聞いて回っていた。情報収集の方法にムダが多かった。」

                                      情報収集の重複。やむを得ないとは言え、混乱をきたせば二次災害に繋がるからだ。

                                      山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                      写真は、日野興業 製 仮設トイレ 簡易水洗タイプ 洋式 [GX-WJP]

                                      反省

                                      ライフライン完備の近代都市を直撃した大地震。戦後初めての震災トイレ対応を担当した神戸市環境局高松事業所でトイレ混乱の指揮をとった大下昌宏課長(当時)は語った。

                                      「災害の現場では、緊急対応する職員には、「頭の切替え」が必要だ。平常時のルール感覚より非常時の感覚を優先し臨機応変の対応をすることだ。『今、何が必要か』という研ぎ澄まされた判断と行動力が求められる。」

                                      大下氏は、当時、「災害用仮設トイレの置き場(オープンスペース)を確保するべきだ」と指摘し、さらに次の点も今後の課題として指摘している。

                                      「仮置き場の条件」は、①仮設トイレスムースな受渡しのため関係事務所から近いこと、②搬入車両として10トン車が入る進入路があること、③地盤が平坦で水はけが良く地盤が固いこと、④ユニット式仮設トイレも調達するので大きな面積を必要とすること、⑤組立式仮設トイレ等を収納している段ボール箱には雨露から保護するための屋根が必要とすること、⑥仮設トイレを管理する囲いがあることなど。

                                      他方、災害用仮設トイレの不足情報や汲取り情報も伝達がマチマチだった。この点について、彼は次のように指摘した。

                                      「震災時には県、市、ボランティア等の役割分担が大事だ。人手のない中で彼らが同じことを重複して実施するのは、無駄になる。阪神・淡路大震災では、各避難所をパトロールする際に、県と市とボランティアが独自に同じ行動をとり、同じような内容を聞いて回っていた。情報収集の方法にムダが多かった。」

                                      情報収集の重複。やむを得ないとは言え、混乱をきたせば二次災害に繋がるからだ。

                                      山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                      写真は、日野興業 製 仮設トイレ 簡易水洗タイプ 洋式 [GX-WJP]

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                                      神戸市環境局の緊急トイレ対応④

                                        し尿処理(汲取り)の混乱

                                        誰でも生理現象の排泄行為は待ったなしだ。1,000人、2,000人の避難者が入れ替わり立ち代わり校舎内のトイレを使用したので、便器はたちまち「てんこ盛り」になった。ブース内は紙汚物ゴミやビニール袋の山となった。これはもう誰の手にも負えないほどだ。

                                        一方、仮設トイレを設置した避難所からは、神戸市環境局の事業所に昼夜を問わず汲取りの要請が来た。

                                        神戸市の水洗化率は98%。バキューム車は旧市街地の「ぼっとんトイレ」汲取り用に5台しかなかった。市内のバキューム業者も壊滅的な被害を受けていた。いきおい外部からのし尿処理応援に頼らざるを得なかった。

                                        ところが、バキューム車で支援に来ていた他都市の支援隊は、市内の地理に全く不案内。

                                        緊急要請が来てイザ行くとなると、その場所がよくわからない。案内人はいない。道を歩いている人は少ない。聞いてもその人もわからない。急ぎ直行することができず苦情が増えるという悪循環の事態があちこちで起きた。

                                        他都市からの災害支援。言うことは簡単だが、外部からの災害・応援につきものの「道不案内」の事態が起きていた。

                                        他方、汚物ゴミの問題も発生した。

                                        「糞便汚物をビニール袋に入れて溜めているから、引き取ってくれや!」

                                        これだと、災害ゴミと汚物ゴミが一緒になる。ごみ収集車は汚物収集車になる。実際、汚物のビニール袋の破裂騒ぎがあちこちで発生した。

                                        慌てた神戸市環境局は「汲取り不要型トイレの使用方法」と書いたチラシを配布して、各避難所に協力要請。一定の効果をあげた。

                                        神戸市は、結局、1月中は環整連のバキューム応援に頼り、2月末からは(社)兵庫県水質保全センターに業務委託した。半年後の6月になると、市内の水質保全協同組合に委託。11月からは神戸市直営でバキューム対応した。

                                        このように初期の混乱時に道不案内の外部応援に頼ったこと。これは今後の課題を残した。

                                        山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                        写真は、日野興業 製 仮設トイレ 簡易水洗タイプ 和式 [GX-AJP]

                                         

                                        し尿処理(汲取り)の混乱

                                        誰でも生理現象の排泄行為は待ったなしだ。1,000人、2,000人の避難者が入れ替わり立ち代わり校舎内のトイレを使用したので、便器はたちまち「てんこ盛り」になった。ブース内は紙汚物ゴミやビニール袋の山となった。これはもう誰の手にも負えないほどだ。

                                        一方、仮設トイレを設置した避難所からは、神戸市環境局の事業所に昼夜を問わず汲取りの要請が来た。

                                        神戸市の水洗化率は98%。バキューム車は旧市街地の「ぼっとんトイレ」汲取り用に5台しかなかった。市内のバキューム業者も壊滅的な被害を受けていた。いきおい外部からのし尿処理応援に頼らざるを得なかった。

                                        ところが、バキューム車で支援に来ていた他都市の支援隊は、市内の地理に全く不案内。

                                        緊急要請が来てイザ行くとなると、その場所がよくわからない。案内人はいない。道を歩いている人は少ない。聞いてもその人もわからない。急ぎ直行することができず苦情が増えるという悪循環の事態があちこちで起きた。

                                        他都市からの災害支援。言うことは簡単だが、外部からの災害・応援につきものの「道不案内」の事態が起きていた。

                                        他方、汚物ゴミの問題も発生した。

                                        「糞便汚物をビニール袋に入れて溜めているから、引き取ってくれや!」

                                        これだと、災害ゴミと汚物ゴミが一緒になる。ごみ収集車は汚物収集車になる。実際、汚物のビニール袋の破裂騒ぎがあちこちで発生した。

                                        慌てた神戸市環境局は「汲取り不要型トイレの使用方法」と書いたチラシを配布して、各避難所に協力要請。一定の効果をあげた。

                                        神戸市は、結局、1月中は環整連のバキューム応援に頼り、2月末からは(社)兵庫県水質保全センターに業務委託した。半年後の6月になると、市内の水質保全協同組合に委託。11月からは神戸市直営でバキューム対応した。

                                        このように初期の混乱時に道不案内の外部応援に頼ったこと。これは今後の課題を残した。

                                        山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                        写真は、日野興業 製 仮設トイレ 簡易水洗タイプ 和式 [GX-AJP]

                                         

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                                        神戸市環境局の緊急トイレ対応③

                                          仮設トイレの設営

                                          第二段階 苦情と要請の質的変化

                                          仮設トイレがある程度行きわたるまでは、「トイレを何とかしろ!」「仮設のトイレを設置してくれ!」という要望が殺到した。担当者はこの苦情処理に労力を費やした。

                                          しかし、「百人に1基」程度行きわたった段階で設置の苦情は減少した。さらに、「75人に1基」となった段階では苦情がなくなった。この経験がのちに、「仮設トイレは利用者100人に1基を目標とすべきだ」(神戸市環境局)という提言となった。

                                          一方、時間の経過とともにトイレに関する要請や苦情が質的に変化してきた。その苦情たるや恐怖でもあった。

                                          「仮設トイレ内で懐中電灯を付けると使用中の人影(シルエット)が映る。」

                                          「トイレ内を覗かれそうで不安だ。」

                                          「仮設トイレ本体が風で揺れる。安定性が悪い。」

                                          「仕切りのカーテンが風でバタバタと揺れる。手で押さえるわけにもいかず落ち着かない。」

                                          「ステップが高いから老人には使いづらい。」

                                          これらは、トイレ・プライバシーの問題や排泄行為の安全・安心にかかわる問題だ。

                                          「組立方が素人には難しい。」

                                          「便槽がビニール製なので、バキューム車のホースの先がくっついてきれいに汲取れない。」

                                          仮設トイレ設計上のハード的な問題も数多く指摘されていた。

                                          ちなみに、組立式仮設トイレのハード的改善面では関係メーカーが改善を行ったから、9年後の新潟県中越大震災の被災地には改良された組立型仮設トイレが数多く見かけられた。

                                          山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                          写真は、日野興業 製 仮設トイレ 水洗タイプ 洗面所 [GX-LS]

                                          仮設トイレの設営

                                          第二段階 苦情と要請の質的変化

                                          仮設トイレがある程度行きわたるまでは、「トイレを何とかしろ!」「仮設のトイレを設置してくれ!」という要望が殺到した。担当者はこの苦情処理に労力を費やした。

                                          しかし、「百人に1基」程度行きわたった段階で設置の苦情は減少した。さらに、「75人に1基」となった段階では苦情がなくなった。この経験がのちに、「仮設トイレは利用者100人に1基を目標とすべきだ」(神戸市環境局)という提言となった。

                                          一方、時間の経過とともにトイレに関する要請や苦情が質的に変化してきた。その苦情たるや恐怖でもあった。

                                          「仮設トイレ内で懐中電灯を付けると使用中の人影(シルエット)が映る。」

                                          「トイレ内を覗かれそうで不安だ。」

                                          「仮設トイレ本体が風で揺れる。安定性が悪い。」

                                          「仕切りのカーテンが風でバタバタと揺れる。手で押さえるわけにもいかず落ち着かない。」

                                          「ステップが高いから老人には使いづらい。」

                                          これらは、トイレ・プライバシーの問題や排泄行為の安全・安心にかかわる問題だ。

                                          「組立方が素人には難しい。」

                                          「便槽がビニール製なので、バキューム車のホースの先がくっついてきれいに汲取れない。」

                                          仮設トイレ設計上のハード的な問題も数多く指摘されていた。

                                          ちなみに、組立式仮設トイレのハード的改善面では関係メーカーが改善を行ったから、9年後の新潟県中越大震災の被災地には改良された組立型仮設トイレが数多く見かけられた。

                                          山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

                                          写真は、日野興業 製 仮設トイレ 水洗タイプ 洗面所 [GX-LS]

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