イベントやキャンプ場から、災害時の避難所まで 仮設トイレ

神戸市環境局の緊急トイレ対応④

し尿処理(汲取り)の混乱

誰でも生理現象の排泄行為は待ったなしだ。1,000人、2,000人の避難者が入れ替わり立ち代わり校舎内のトイレを使用したので、便器はたちまち「てんこ盛り」になった。ブース内は紙汚物ゴミやビニール袋の山となった。これはもう誰の手にも負えないほどだ。

一方、仮設トイレを設置した避難所からは、神戸市環境局の事業所に昼夜を問わず汲取りの要請が来た。

神戸市の水洗化率は98%。バキューム車は旧市街地の「ぼっとんトイレ」汲取り用に5台しかなかった。市内のバキューム業者も壊滅的な被害を受けていた。いきおい外部からのし尿処理応援に頼らざるを得なかった。

ところが、バキューム車で支援に来ていた他都市の支援隊は、市内の地理に全く不案内。

緊急要請が来てイザ行くとなると、その場所がよくわからない。案内人はいない。道を歩いている人は少ない。聞いてもその人もわからない。急ぎ直行することができず苦情が増えるという悪循環の事態があちこちで起きた。

他都市からの災害支援。言うことは簡単だが、外部からの災害・応援につきものの「道不案内」の事態が起きていた。

他方、汚物ゴミの問題も発生した。

「糞便汚物をビニール袋に入れて溜めているから、引き取ってくれや!」

これだと、災害ゴミと汚物ゴミが一緒になる。ごみ収集車は汚物収集車になる。実際、汚物のビニール袋の破裂騒ぎがあちこちで発生した。

慌てた神戸市環境局は「汲取り不要型トイレの使用方法」と書いたチラシを配布して、各避難所に協力要請。一定の効果をあげた。

神戸市は、結局、1月中は環整連のバキューム応援に頼り、2月末からは(社)兵庫県水質保全センターに業務委託した。半年後の6月になると、市内の水質保全協同組合に委託。11月からは神戸市直営でバキューム対応した。

このように初期の混乱時に道不案内の外部応援に頼ったこと。これは今後の課題を残した。

山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

写真は、日野興業 製 仮設トイレ 簡易水洗タイプ 和式 [GX-AJP]

 

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