イベントやキャンプ場から、災害時の避難所まで 仮設トイレ

阪神地域(神戸市以外)でのトイレ対応③

■芦屋市の対応

芦屋市では、人的被害は死者433人、家屋被害は全壊4661棟、半壊3943棟といった被害が出ていた。

芦屋市のし尿処理対策活動及び防疫活動について同市の記録(「阪神・淡路大震災における被害状況及び復旧状況の概要について」平成8年11月)からみてみよう。

■仮設トイレの設置

兵庫県南部地震が発生すると、水道は市内全域で断水状態になり、芦屋市内各地の家屋は想像以上の全壊や半壊が相次いだ。芦屋市では、多くの避難者が出ていることが判明したので、仮設トイレの設置が急務であると判断して、直ちに仮設トイレ200基を手配するとともに、兵庫県や民間事業所等に仮設トイレの提供を依頼した。

1月18日には、既に手配したものに加えて、他の市町村からも仮設トイレの支援搬送があったほか、民間事業所からも提供があった。芦屋市では、これら多数の仮設トイレを設置する場所を指定し、避難所・公園等に設置していった。

とはいえ、道路が寸断し交通が大渋滞していて大混乱状況であったから、希望どおりの場所に直ちに仮設トイレを設置することは困難であった。そこで、芦屋市は、避難所や公園等に設置したものを移設する等の処置を講じながら、市内全域にわたって設営作業を行い、延べ176ヵ所、1055基の仮設トイレを設置していった。

芦屋市では仮設トイレを全く備蓄備蓄していなかったが、他の市町村からは仮設トイレと一緒に作業要員が支援にかけつけたほか、民間事業所からは仮設トイレの無償提供もあった。これで何とか被災市民の要望に応えることができたのであった。

■し尿の収集・処理

多数の仮設トイレを設置することとなったものの芦屋市にはバキューム車はなかった。下水道が普及しトイレの水洗化率が極めて高かったから、芦屋市では、し尿収集業者は1社のみで、バキューム車の保有1台という状況だった。とても仮設トイレのし尿処収集までは全然手が付けられない状況だったのだ。

芦屋市は、兵庫県に仮設トイレの提供を依頼する一方、し尿収集についてもお願いした。幸いにも兵庫県水質保全センターからバキューム車が常時4台とし尿収集要員が支援に来たからフル回転でし尿収集作業が行われた。なお、し尿収集作業がピークを迎えた時点では、宮崎市環境事業部からバキューム車1台と要員2人が来て、延べ14日間にわたって支援をつづけた。

■衛星保持対策

芦屋保健所は、避難所を中心に手指消毒用アルコール製剤、逆性石鹸、消毒剤容器を配布し、避難所の世話人等に使用方法等を指導、誤使用防止のためビラで注意を促した。

また、芦屋保健所は、避難所生活を送っている人たちに衛生上の注意を呼び掛けた。その内容は、避難所及び仮設便所の自主的な清掃、消毒剤での手指消毒励行、使用中の寝具等の自主的な清潔保持であったが、一方で芦屋市の災害対策本部が各避難所に布団乾燥車を派遣して積極的な巡回活動を実施した。

■仮設トイレの消毒

仮設トイレと周辺の消毒は、芦屋市対策本部が委託した兵庫県PCO協会が、芦屋保険所の薬剤提供や施行手法の指導に沿って、仮設トイレの撤去までの間、1日1回の消毒をつづけた。また、各トイレには消毒記録表を表示して、使用者に安心感を与えるよう配慮した。

山下亨著 阪神・淡路大震災と新潟県中越大震災の教訓 「トイレが大変!」災害時にトイレ権をどう保障するかより引用

写真は、ハマネツ製 イクストイレ 水洗タイプ 兼用和式 [TU-iXJH]

 

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