平素の公共トイレ危機管理のポイントは何か⑥
- 2017年01月01日
- 関東大震災, 阪神淡路大震災, 新潟県中越大震災, 大震災時におけるトイレ, 公共トイレ危機管理のポイント
仮設トイレ等の備蓄数量の確認や見直しを行う
仮設トイレやトイレ用品等の備蓄数量や保管倉庫の設置場所や保管方法などを見直すとともに、最新の備蓄状況を住民に広報しておきます。
なお、化学物質が使われている災害用トイレ製品の経年変化を点検しておきます。ちなみに、年数回の防災訓練では、備蓄している災害用トイレ製品等を使用したり展示して、住民の認知度を高めておきます。
大震災時のための「空き地空間」を確保しておく
公園、駐車場、緑地帯等は大震災時の空き地空間として災害復旧活動に大変有効です。復旧資材置き場とするほか、緊急対応時のトイレ設置場所、トイレ清掃用具等の収納場所、災害用トイレ製品の保管場所などに活用できるように都市計画上の配慮をしておきます。
阪神・淡路大震災での反省から
阪神・淡路大震災の時に仮設トイレの搬入で苦労された大下昌宏課長(当時)は、「仮設トイレの仮置き場」(オープンスペース)を確保するべきだ」と指摘。「仮置き場の条件」として次の点を提案しています。
①仮設トイレのスムーズな受渡しのための関係事務所から近いこと
②搬入車両として10トン車が入る進入路があること
③地盤が平坦で水はけがよく地盤が固いこと
④ユニット式トイレも調達するので大きな面積を必要とすること
⑤組立式トイレ等を収納している段ボール箱には雨露から保護するための屋根が必要となること
⑥仮設トイレを管理する囲いがあること―など
山下亨著 近代消防新書 災害救援ガイドブック 「トイレって大事!」より引用
写真は、ハマネツ製 イクストイレ 非水洗タイプ 小便器 ※ドアなし [TU-iXS]
コメントを残す