避難所でのトイレの安全管理⑪
- 2017年01月01日
- 関東大震災, 阪神淡路大震災, 新潟県中越大震災, 情報コンテンツ, 大震災時におけるトイレ, 避難所でのトイレの安全管理
トイレ用水をどのようにして確保するか
避難所には数100人から3000人規模の住民が避難してきます。既設トイレでの排水に使うトイレ用水、仮設トイレでの手洗い用水、清掃用水など、大量の水が必要となります。
ちなみに、阪神・淡路大震災では、プールの水や金魚の池の水も使いましたし、新潟県中越大震災では、十日町中学校の避難所の仮設トイレ8基の清掃用水として、構内の防火水槽の水を一時的に利用していました。
「阪神・淡路大震災での例」
本山南中学校(東灘区)では、震災後3日頃からプールの水をトイレの糞尿を流す用水として使い始めました。でも、衣服の洗濯にも使ったためにプールの水量が激減して、結局、2日間しか持たなかったようです。また、五妻小学校(中央区)では、屋上にあったプールが配水管の破壊のため1滴の水も取水できなかったため、校庭の子どもたちが飼っていた金魚の池の水を皆でトレイに運んで乗り切りました。さらに、渇水期の真冬だったから川を流れる水は少なかったが、子どもたちも川の水を汲みに行きました。
山下亨著 近代消防新書 災害救援ガイドブック 「トイレって大事!」より引用
写真は、旭ハウス工業製 仮設トイレ 洋式水洗架台付(壁排水) [AUG-FWR+15WS]
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